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「人類モテ」の猫川舐子さんに聞いた、人気Twitterアカウントへと導く極意―後編

前編では、Twitterの"美容・コスメ垢"として有名なマイクロインフルエンサー「猫川舐子」さんに、フォロワーを増やすための工夫から始まり、 "言葉"や"ストーリー"に対してのこだわりをインタビューしました。今回の後編では、発信の際に気を付けていることや、Twitterアカウントを上手く運用していくポイントなどを伺っていきます。

プロフィール

猫川舐子(@namekonekokawa)
https://twitter.com/namekonekokawa

コスメ情報を中心に発信しているTwitterのインフルエンサー。「人類モテ」をキーワードにつぶやいた投稿では、約2.5万のリツイート・10万以上の「いいね」がつき話題に。ファッション雑誌で取り上げられる他、WEBメディアでのコラム連載など、20代~30代の女性を中心に絶大な人気を誇る。

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Twitterは"人間が持ちうるすべての感情に紐づくSNS"

Q:"納得いくまで妥協せず文章を作り上げる"というこだわりをお持ちの猫川さんですが、他のインフルエンサーと差別化するために何か行っていることはありますか?

そもそも、「差別化」ということを考えたことがありません。意識して差別化を図らなくても、個体差によって自ずと違いが出るので、そのままの自分を出していくべきだと思っています。あるブランドPRの方に教えて頂いたことですが、個人の使い方として、Instagramには日常の上澄みが多く投稿される中、Twitterではより多くの感情、より人間的な部分を見ることができる魅力があると。確かにInstagramと比較すると、Twitterにはそのような特性があるかもしれません。


Twitterについて説明する時、「人間が持ちうるすべての感情に紐づくSNS」と表現しているのですが、Instagramと比べ、ネガティブな感情がタイムラインにあっても特に違和感を持たない。なので、毎日様々な感情が生まれてくる中で素直につぶやき、人間味を出していくことを大切にしています。

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人間らしくふるまい、感情を素直に表現する

Q:発信する際に、気をつけていることはありますか?

全ての感情に紐づいたツールとはいえ、マナーやモラルを守ることは当然意識すべきことの一つです。分かりやすい例として、面と向かって人には言わないようなこと、他者を傷つけるようなことを発信すれば、当然それ相応の反応が返ってくる。

叩かれることを「有名税」などと呼んで突っぱねる人がいますが、自らの発言を省みることなくそう判断するのであれば、正直それは自己欺瞞だと思います。とは言え、中にはアンチ活動に余念がなく、こちらに帰責事由がないようなパターンもあり、その点に関しては第三者視点でどちらが正しく、あるいは間違っているのか、正しい判断が下されるので心配には及びません。

Twitterに限らず、フォロワーが多い人は決して特別な存在ではありません。影響力を持ち、発信力に長けている「普通の人」です。この点を履き違えて天狗になる人を稀に見かけますが、フォロワーが多いからといって人間社会でのルールが変わり、何でも許されるということにはならない。様々な人間模様を見てきた結果、私個人としては、自分で責任を持てないような発言は控えるようにしています。テキストにするまでもない、当たり前のことなのですが。

最低限の配慮はしつつ、"自分らしくふるまう"ことも大切にしています。聖人君子を目指しているわけではないし、そもそも人は誰も聖人君子にはなれないので、万人に好かれようとは思いません。リアルなコミュニケーションの場でもSNS上でもその点は同じで、自分の感情はそのまま素直に表現し、人間らしさを見せていくことを心がけています。

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アカウントが目指す理想の姿を、擬人化して考える

Q:最近Twitterは、多くの企業が消費者とのタッチポイントとして活用していますが、猫川舐子さん目線で、何か運用のコツがありましたらぜひ教えてください。

企業のアカウントは何かしらの数値をKPIにすることが多いかと思いますが、「現状どのような課題を持ち、その課題をどのように解決するためにどの数値をKPIとするのか」という部分が明確だと、企業がアカウントを運用する意味合いが出てきますよね。

SNSだと思うと無機質に見えますが、SNSは"人が集まる場所"であり、人対人のコミュニケーションツールです。例えば友達を作る時、異性との距離を近づけていく時(※一過性のものを除く。真剣な関係においてです!)にどのようなコミュニケーションを取るか?ということを、アカウントを擬人化した上で落とし込んでいくと、運用においてのコミュニケーションや伝え方、KPIの置き方もよりリアルなものになるのではないかと思います。

ちなみに、フォロワーを増やすことを考えた時に、「バズらせたい(=バズればフォロワーが増えて、ファンになってもらえる)」という考えには少し違和感があります。その考えをリアルなコミュニケーションで置き換えるならば「人混みに行って大きな声で叫ぶだけで、友達やファンができます!」と言っているようなものなのですが、人間関係の構築はそんなに単純なものではないですよね。

実際、ツイートがバズってもフォロワーが増えないことは多々あり、ネタ系コンテンツがその代表例ですね。一発屋的な面白さがあっても、個人にとって人生のスパイスになるほど有益ではないからです(一発屋では済まない面白さをコンスタントに提供し続けられるのであれば、話は別ですが)。

バズったツイートを入り口としてファンになってもらうには、タイムラインに有益な情報がすでに多数投稿されていて、かつその後も継続して提供し続けることが重要です。これは、どこまでフォロワーに寄り添い、ホスピタリティを見せられるか、ということでもあるので、前後関係を含め、長期的なスパンで戦略を立てることが必要になります。

繰り返すようですが、アカウントを運用する人も、フォロワーも一人の人間です。アカウント対アカウントの機械的なコミュニケーションではなく、人対人のコミュニケーションが行われているということ。画面の外にいるのは人間で、必ず何かしらの感情が動いています。

だからこそ企業の持ちうる情報や商品の有益性を、血の通った人間として、同じく血の通った人間の心へと届く形で伝え続けていく必要があります。時にはリアルな声、時には数値という声なき声を拾いながら、フォロワーが求めていることに耳を傾け、答え続けていくことによって、自然と共感してくれるファンが増えていくようになるのではないでしょうか。


まとめ

以上、Twitterで人気の猫川舐子さんのインタビューでした。人気アカウントへとなった道のりの中に、たくさんのヒントが詰まっていました。特に、言葉ひとつひとつに対する独自のこだわりは印象的でしたね。また伺ったお話しを通して、これまで気が付いていなかったTwitterの魅力も見えてきました。運用のコツなど、皆さまもぜひ参考にしてみてください。