1.クチコミ≠バイラル≠バズ
2009年5月 9日
クチコミやバイラルやバズというのは、3~4年前から使われだしている言葉ですが、日本に入ってきて、「弊社はクチコミの会社です」「バイラルを仕掛ける会社です」「バズマーケティングの専門会社です」など、いろいろな言い方をされます。
この三つの言葉はそれほど大差がないように感じると思いますが、厳密な意味では大きな差があります。
まず基本に立ち返って、この三つは全く似ていて非なるものだという認識で、まとめてみたいと思います。
■クチコミマーケティング
クチコミマーケティングとは、「CGMと呼ばれるブログやSNSなど、消費者が情報を発信できるメディアでの商品やサービスのクチコミ発生を促すマーケ
ティング手法のこと」と定義されています。野村総研から最近出ているCGMの利用者に関するデータでは、2012年にブログの登録者数は2200万人に大
幅に膨れ上がるという予測が出ています。
mixiをはじめとして、SNSは日本の人口の3分の1を占めるぐらいまで登録者数が増えるという予想も出ています。
そうなると当然、利用者の増加によっていっそう個人発信力が強まります。
これまでプロモーションでは、クチコミは邪魔になるという考え方をされる場合もありましたが、逆に味方につければ、消費者と一緒にブランドを作っていくことができるという効果が期待でき、クチコミマーケティング全般に注目が集まっている状況があります。
■バイラルマーケティング
次に、混同されがちなバイラルマーケティングですが、バイラルという言葉をそのまま翻訳すると「ウイルス性の」という意味になります。
つまり、インフルエンザのようにどんどん感染していくようなイメージをしていただければと思うのですが、今は「感染的な」と翻訳されることが多くなってい
ます。単純に言うと、「企業の商品やサービスを消費者自身にプロモーターとしてクチコミなどで宣伝してもらい、利用者を広げるマーケティング戦略のこと」
と定義されます。
分かりやすくと言うと、みなさん面白いサイトを日ごろチェックされていると思うのですが、そういうサイトを見ると、下の方に「友達に教える」「ブログ
パーツを貼る」「メールで教える」「mixiで紹介する」「ブログに書く」といったボタンが付け加えられていることがあります。これは、消費者自身に企業
の宣伝担当、プロモーター側になってもらうという位置づけで、このサイトに来たファンに、自分のメディアにお土産を持って帰ってもらい、そこから広めても
らうという手法がバイラルマーケティングなのです。
最近だと、バイラル動画といって、ネット上で面白い動画も多くなっています。
そのような中でネット完結型のプロモーションでネットでどんどん感染してファンが増えていく状況をバイラルマーケティングと称することもあります。
■バズマーケティング
三つ目のバズマーケティングは、先ほどの二つを組み合わせたようなものという認識を持っていただければスムーズに理解していただけるかと思います。「商品やサービスに関して世間一般に流通する騒ぎの量(=バズ)を最大化するためのマーケティング活動」と定義しています。
従って、バズとは何かと聞かれたときにクチコミだと答える方が多いのですが、厳密な意味で言うとバズはクチコミではなくて、クチコミの総量です。ですか ら、一人の方が一人の方に話しかけている状況がクチコミだとすれば、今非常に話題になっていることをみんなの中でざわざわと言っている状況がバズだという 認識でいいと思います。
また、バズマーケティングの場合はティザー広告を実施することも多いのですが、「イベントやキャンペーンのティザー活動、もしくはその一連のプロモー ション成果がメディアに取り上げられ、PR効果を発揮してバズを創出する」ということができます。このようなやり方も重要で、プロモーションの効果とプラ スで、面白い、びっくりした、今話題になっているという理由で、それを既存メディアが取り上げてPR効果を大きく発揮して更なるバズを創出するということ があります。
ところでバズマーケティングというと「ネット限定でしょう」と言われることもあるのですが、実はそうではなくて、リアルなイベントでもバズは仕掛けられ ますし、屋外広告やトレインジャックなどの例もあります。そのように、コンテンツの魅力に比例して、パブリシティ効果が後からついてくる。
一旦はインフルエンサーや感度の高いトレンドセッターが取り上げて話題になり、一度少し落ち着くのですが、そこで既存のメディアがまた取り上げて、そこからミーハー層にシフトするというのがバズマーケティングの成功パターンです。
このように、この三つは混同されがちですが、実は全く似て非なるものなのです。
ただ、1キャンペーンの中で総合的に絡めて実施されることの方がどちらかというと多いので、今は同じような使われ方をされていると認識していただければいいと思います。
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